介護疲れを旅で癒す

kasumi-maki2006-07-24

2年前の今日なんとも。驚きの行動だった。旅の始まりは、1本の電話だった。その日は雨だった。夫を送り出して家に入ると電話が鳴った。多分7:30近かった。「○○ですけど、今日よ!」と電話の声。前日寝る前に「明日は忙しいので打ち合わせは1日先。最終メールをしますと連絡した相手。「エッ!」もう話している暇はない。8:00の特急に乗らなければ・・上山旅行へ友人との1泊旅行。学生時代の親友だが、数年ぶりに一緒の行動が出来ると楽しみにしていたものだった。「この友情を大切にしたい」と思えばこそ。私は行かなけば。。友人として。当時私は、介護疲れがひどく、旅の計画は彼女に全部お任せ。切符も彼女が持っている。是が非でもこの友との約束を果さなければ。「お気に入りの黒のレインコートを着て家を飛び出した。家を出ると道路は車がいっぱい。雨の日の通学路。小学生、高校生を送ってくる父兄の車だ。心の中で「乗せて!」と叫びたい。でも理由なんて説明している暇はない。タクシーを頼んでも10〜15分は待たされる。ビニール傘をさして「走れ!走れ!」およそ18分位?やっと駅の階段のところへ差し掛かった「あら。何か落ちましたよ!」と親切な女性が言った。そこでビニール傘をごみ箱に「ポイ」した。何もかまわず進もうとしたが、「そうだ。ポケットから落ちたものはキップ代の1000円札」だった。仕方なく拾う。なんとか特急に乗り込んだ。すぐ携帯で夫へ連絡「今日だったの!」「何が?」夫にとっては奥さんが、今日留守することは予想もしていなかったことだった。東京駅で無事彼女に会えた。数年ぶり。お互い変わりない。予定の山形新幹線に乗って上山駅に降りたった。計画としてはまず駅周辺で昼食をとり、駅から車で20分というところの宿まで散策方々歩いて行くことにしていた。運悪く、その日は駅周辺のお店が閉まっていた。やっと1軒見つけた。人が外まで並んでいるようでやめにしようと思った。そこへ気さくな女性が声をかけてきた。「私たちも待っているのよ。少し待ったら」と。私たちもそうすることにした。私は母を預けている施設へ電話。今日行くことにしていたが、今日は行かれないと母に伝えてほしい」と。程なく私たちはカウンターでの食事となった。声をかけてきた人は北海道出身だった。話が合った。われわれが宿まで徒歩で行く話しをしていると、「雨の中大変よ」と自分の車で送って下さるという。お言葉に甘えて乗せていただいた。外は小雨。宿のチェックインの時間には少し時間が早かった。そのことを承知してか。その人は車を上山の観光スポットともいえる「足湯」「上山城武、家屋敷の周辺」「春雨庵」などを観光案内して宿まで連れて行って下さった。時間は丁度チェックインにバッチリ!本当にお世話になりました。さて、それから私たちは、宿に荷物を置き一服してから、地味に雨の中再び「春雨庵」へ足を運んだ。そして沢庵和尚の話などを聞き「お茶」をいただいた。友人が上山を選んだのには、それなりの理由があった。元お茶の家元教授まで上り詰めて、茶道の心で、かねてから、この春雨庵をたづねてみたいと思っていたとのこと。翌日は斉藤茂吉記念館をゆったり散策と観賞。時間まで駅前の喫茶店でコーヒーと楽しい語らい。そして旅路を終えた。お世話になった車の人に、心ばかりのお礼の品を送ったら、上山特産の「ぶどう」が送られてきて恐縮した。したがって年末にお返しなしでと「お歳暮」で収まりがついた。親友の彼女にはこの旅を計画して、連れて行ってくださってありがとう!