死の瞬間から その6

kasumi-maki2007-03-08

第5段階 受容
別れのときがきた。さようなら。兄弟たちよ。私は君たちみんなにお辞儀をして、出いく。
 さあ、私の罪の扉をお返しする。私は自分の家の権利をいっさい放棄する。君たちから最後の優しい言葉だけが聞きたい。
 私たちは長いこと隣人どうしだったが、私は与えるよりももらうほうが多かった。いま夜が明け、部屋の暗い隅を照らしていた灯火は消えた。お召しがきたのだ。私は旅支度ができている。
タゴール『ギーターンジャり』93節

この本で、医師、牧師と面接した患者は自分の死を受け入れ、信仰によって、穏やかに話す。
其の家族、とりわけ妻、息子が自分がいなくなっても、それなりに自立してやっていければとまで
考えている。