父の命日に

kasumi-maki2007-01-04

今日の暦
「両親ほどもっとも自然にして、もっとも好適な教育者はいない。」
ヨハン・ヘルバルト(ドイツの哲学者、教育者)
「子供は育てられたように育つ。親が人間の基礎を作るのだ。」
確かに、今の状況は親が子供を叱らない。しつけない。そんな風潮を感じる。ニュースでまた兄が妹を殺害してバラバラに切断。家の中でビニール袋に入れられていた。歯科医宅でのことだった。近所の方々の声では平凡な、いや、理想的な家族に見えたという。なんとも肌寒い事件が報じられている。今日は父の命日。亡父を思う。父がしてきた事を省みる。いろいろなことがあった。子供の私にとって見れば「嫌な言行もあった。」「叱られた事もあった。」だが、父はよく人の世話をしていたと思う。私が小学生頃か良く知らない人が泊りに来た。小さな家にたくさんの子供がいても、知らない人が入れ替わり、泊っていった。その人達は、たいていは、父に就職の世話を頼んで、来ていた様だった。私たち子供は、ただ珍客を見ていた。大人になってみて、父のしていた事が、人助けだったのだとつくづく知らされた。父は自分が大学は出たけれど就職が無く、苦労して、やはり人の世話に成って、当時日本だった朝鮮の地まで行って「教師」の職を得た経験が、そうさせたのかもしれない。耳の悪い私を医者に連れて行ったのも父だった。千鳥足で歩くそんな父の背中で、「そっちに行くと溝に落ちるよ」と言っていた。まだ学校にも行っていなかった時分のこと。男の父が、子供をおぶって、病院へ連れて行った。ありがたいことだった。今の親たちとは大違いだとつくづく思う。「お父さんありがとう!」