田舎仕事ー梅干しを干すー


梅雨が明けて昨日から梅干しを干している。
この月になると、田舎暮らしで漬物の仕事が出てくる。ラッキョウ(6月に行った)、梅干など。今年は5kの箱入りを買った。
 義母が平成元年、83歳でこの世を去るまで、梅干は食べていたが、自分で漬けるということはなかった。義母が逝ってから、夫が「自分で梅干を漬けるように」と言った。あれからもう23年になる。今では私にとって梅干はなくてはならにものになっている。子どもの頃は「お腹が痛い」時も、除菌効果で梅干。風邪の引きかけには「番茶と梅干」「梅干の黒焼き」が効く、大人が頭痛の時には両こめかみに梅干を貼ったと田舎育ちの夫から聞かされたことがある。西洋人には、嫌な顔をされるが、日本人独特の良い味のあるものである。 夫のお弁当に梅干を1個詰める。今朝は私も朝食に1個食べた。もちろん今日も夫のお弁当に詰めました。
「出かける前に食べなさい。災難除けだからね。」と母が言ったことが時々思い出される。
それは18歳の4月、北海道は東の果ての釧路から高校を出て進学のため、いよいよ青森県へ出かける時の事だった。
それから時が過ぎ、やがて社会人になって、自分のお弁当にも梅干を1個詰めた。いつのまにかそんな習慣が身についてしまっていた。自分では自覚していなかったのだが、
ある職場で後輩が言った「かすみさん、いつもお弁当に梅干が入っているね。そして梅干を一番後に食べるね」と・・。
「えっ?そうか・・いつの間に。そうだ!18歳のあの日、出かける前に1個食べて出掛けたからかしら?」
梅干がまるでお守りか何かの様に、今の私には離せないもののひとつとなってしまった。